事故物件の売却

2025.07.17
コラム

【一人で悩まないで】事故物件の売却、その不安を希望に変える知識

「所有する物件で、不幸な出来事があった…」
「事故物件を相続してしまい、どうしていいか分からない」

今、この記事を読んでいるあなたは、誰にも相談できず、重い不安と責任を一人で抱え込んでいるのかもしれません。
先の見えない状況に、夜も眠れない日々を過ごしているのではないでしょうか。

でも、どうか安心してください。
事故物件の売却は、確かに通常の不動産売却とは異なります。
しかし、正しい知識を身につけ、適切な手順を踏めば、必ず解決への道筋は見えてきます。

私たちは、これまで数多くの「訳あり物件」と向き合い、所有者様の不安を希望に変えるお手伝いをしてきました。
この記事では、その経験と知識を注ぎ込み、あなたの「これから」に役立つ情報をお伝えします。

「事故物件」の正しい定義と「告知義務」のルール

まず、落ち着いて現状を把握するために、最も重要な「ルール」から確認しましょう。
一般に事故物件とは「心理的瑕疵(しんりてきかし)物件」と呼ばれ、「住む人が心理的な抵抗を感じるであろう事情」がある物件を指します。

2021年に国土交通省が明確なガイドラインを定め、何を・いつまで伝えなければならないか(告知義務)がハッキリしました。

告知義務が「ある」ケース

  • 他殺、自殺、火災による死亡など
  • 自然死(病死など)でも、発見が遅れて特殊清掃が必要になった場合

告知義務が「ない」ケース

  • 老衰や病死などの自然死(特殊清掃が不要な場合)
  • 自宅の階段からの転落など、日常生活での不慮の事故死

そして、最も注意すべきは告知義務の「期間」です。

  • 不動産売買の場合 → 期間の定めはなく【無期限】
  • 賃貸の場合 → おおむね【3年間】

売却を考える場合、何十年経っても告知義務はなくならない、という点が非常に重要です。
このルールを知っているかどうかが、将来の大きなトラブルを防ぐ第一歩となります。

資産価値への影響は?価格下落のリアルな相場観

次に、多くの方が心配される「価格」についてです。
残念ながら、事故物件となると資産価値は市場価格から下がってしまうのが現実です。
下落率は、亡くなった原因や物件の状況によって大きく変動します。

  • 他殺・自殺など3割〜5割程度の下落
  • 孤独死(特殊清掃あり)1割〜3割程度の下落
  • 火災による死亡3割〜5割程度の下落

もちろん、これはあくまで目安です。都心の人気エリアであれば下落幅は小さくなる傾向がありますし、適切なリフォームや清掃を行うことで、価値の下落を最小限に抑えることも可能です。
大切なのは、ご自身の物件の状況を客観的に評価し、現実的な価格ラインを見極めることです。

売却の選択肢は2つ:「仲介」と「専門業者による買取」

事故物件の売却方法は、大きく分けて2つあります。どちらが優れているというわけではなく、あなたの状況やご希望によって最適な選択は異なります。

仲介専門業者による買取
売却価格高い傾向安い傾向
売却スピード時間がかかる速い(最短数日)
手間・負担内覧対応など大きい小さい
近隣への配慮知られる可能性あり秘密裏に進めやすい
将来の責任負う可能性がある原則、免責される

「仲介」が向いている方

時間に余裕があり、少しでも高く売りたい

  • 物件の立地が良く、買い手が見つかりやすい

「専門業者による買取」が向いている方

  • すぐにでも現金化して、問題を終わらせたい
  • 近所に知られずに、静かに売却したい
  • 将来的なトラブルの心配から解放されたい
  • 遠方に住んでいて、売却活動に手間をかけられない

特に、「将来の責任(契約不適合責任)」を買取業者が負ってくれる点は、精神的な安心感という面で非常に大きなメリットと言えるでしょう。

リスクを回避し、円滑に売却するための実践ステップ

どの売却方法を選ぶにせよ、トラブルを避け、円滑に手続きを進めるためには、いくつかの重要なステップがあります。

  1. 正直な告知と書面での記録 買主(または買取業者)には、知っている事実をすべて正直に、そして必ず「物件状況報告書」などの書面に記載して伝えましょう。
    これが、後々の「言った・言わない」のトラブルからあなた自身を守る最大の防御策となります。
  2. 物理的・心理的な瑕疵を軽減する
    • 特殊清掃(費用:数万〜数十万円):臭いや汚れが残っている場合は必須です。専門業者に依頼し、物理的な痕跡を完全に除去します。
    • リフォーム(費用:内容による):壁紙を変えるだけでも、物件の印象は大きく変わります。
      買主の心理的抵抗を和らげる効果が期待できます。
    • お祓い(費用:3万〜10万円):法的な効果はありませんが、関係者の心の平穏と安心感のために行うことは、売却をスムーズにする上で意味のある選択です。
  3. 信頼できるパートナーを選ぶ 事故物件の売却は、専門知識と豊富な経験が不可欠です。
    査定額の高さだけで選ぶのではなく、「なぜその査定額なのか」を論理的に説明でき、あなたの不安に真摯に耳を傾けてくれる、信頼できる不動産会社をパートナーに選びましょう。

あなたは一人ではありません。第一歩を踏み出すパートナーを選びましょう

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
事故物件の売却が、いかに多くのことを考え、決断しなくてはならないか、お分かりいただけたかと思います。
しかし同時に、そこには必ず「解決策」があることも感じていただけたのではないでしょうか。

物理的な清掃はできても、所有者様の心に残った澱(おり)を取り除くことは簡単ではありません。
私たちは、物件をただの「モノ」として査定するのではなく、そこに関わる人々の「想い」や「未来」までを考え、最善の道をご提案することを使命としています。

もし、あなたが今、暗闇の中で出口を探しているのなら。
どうかその重荷を、少しだけ私たちに分けていただけませんか。

秘密は厳守します。ご相談いただいたからといって、無理な売却を勧めることは決してありません。
まずは、あなたが抱えている状況や不安を、ありのままにお聞かせください。
お話をお伺いし、専門家として客観的なアドバイスをさせていただくだけでも、きっと心は軽くなるはずです。

株式会社Go不動産は、その一本のお電話、一通のメールが、あなたの明日を拓くための、そして、あなたが再び心から安らげる日々を取り戻すための、大切な第一歩となることをお約束します。

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