大阪市東成区 浴室で所有者が亡くなった物件の売却依頼

2025.09.17
コラム

売却困難な物件の要因が重なる:連棟式長屋住宅・室内での死亡

※画像はイメージ写真です

大阪市東成区にお住まいの40代A様より、ご実家の不動産査定に関するご依頼をいただきました。
ご依頼の背景には、ご家族を亡くされた辛いご経験と、それによって生じた不動産売却に関する深いお悩みがありました。

今回は、A様が抱えておられた問題と向き合い、解決のお手伝いをさせていただいた実例をご紹介します。
大阪市内で空き家の売却や、連棟式住宅(長屋・テラスハウス)、さらには事故物件の買取りをご検討中の方にとって、少しでも参考になれば幸いです。

ご依頼の経緯:突然の別れと残された実家

A様からお電話をいただいたのは、年の瀬も迫る寒い日のことでした。
ご相談内容は、亡くなられたお父様名義のままになっているご実家の売却についてです。

相続人はA様お一人とのことでしたが、相続登記はまだ済まされていない状況でした。
A様は、最近までその家でお父様と二人で暮らしていました。
しかし、昨年の12月の朝、浴室で倒れているお父様をA様が発見。
すぐに救急車を呼びましたが、残念ながら既にお亡くなりになっていたそうです。
状況から、死因は「ヒートショック」である可能性が高いとのことでした。

A様は、
「この家にいると、父のことや先に亡くなった母のことまで思い出してしまい、精神的に辛いのです。気持ちを整理するためにも、引越しを決意しました」
と、静かに、しかし決意の固い口調でお話しくださいました。
大切なご家族を亡くされた悲しみの中で、不動産の売却という大きな決断をされたA様のお気持ちに寄り添い、最善のサポートをさせていただきたいと強く感じました。

寒暖差が引き起こす悲劇「ヒートショック」

A様のお父様が亡くなられた原因とみられるヒートショック。
言葉は聞いたことがあっても、その危険性を具体的にご存知ない方も多いかもしれません。

ヒートショックとは、急激な温度変化によって血圧が大きく変動し、心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こす健康被害のことです。
特に冬場、暖かいリビングから寒い脱衣所や浴室へ移動した際に起こりやすく、高齢者ほどリスクが高まります。
消費者庁の発表によると、高齢者の入浴中の事故は増加傾向にあり、その多くがヒートショックに関連していると推測されています。
実は、交通事故による年間死亡者数よりも、入浴中に急死される方のほうが多いという衝撃的なデータもあり、決して他人事ではないのです。
特に、昔ながらの木造住宅や断熱性の低い家では、居室と浴室の温度差が10℃以上になることも珍しくなく、注意が必要です。

ご実家での悲しい出来事を防ぐためにも、脱衣所や浴室を暖房器具で暖めておく、湯温を41度以下に設定する、入浴前後に水分を補給するといった対策が重要になります。

現地訪問:大阪市東成区の連棟式長屋住宅が抱える課題

A様からお電話をいただいた翌日、早速現地へお伺いしました。
物件の場所は、大阪メトロ中央線・今里筋線「緑橋駅」から徒歩約10分。
大通りにはスーパーや飲食店が立ち並び、生活利便性の高いエリアです。
その大通りから一本脇道へ入った、閑静な住宅街にその物件はありました。

建物は昭和50年代に建築された木造2階建ての「連棟式長屋住宅」でした。
連棟式住宅とは、複数の家屋が壁を共有して連なっている建物のことで、テラスハウスとも呼ばれます。
室内を拝見させていただくと、A様がお一人で暮らされていたとはいえ、お世辞にも片付いているとは言えない状況でした。

長年溜まったであろう家財道具や生活用品、そしてゴミが散乱しており、足の踏み場を探すのも一苦労です。
キッチンや浴室といった水回りの床は湿気で弱ってフカフカと沈み、壁や天井も経年劣化による汚れが目立ちました。
さらに、2階の天井には複数の雨漏りの跡があり、A様にお話を伺うと「雨漏りはしているが、修繕はしていない」とのことでした。

「住んではいるけれど、仕事が終わって寝に帰っているだけで、正直なところ管理までは手が回っていなかったんです」
と話すA様の言葉が、この建物の状態を的確に表していました。

「父が亡くなったこの家は事故物件になるのか?」というご質問

室内を拝見している際、A様から
「父が浴室で亡くなったことで、この家は事故物件扱いになるのでしょうか?」
というご質問を受けました。

不動産売却において、多くの方が不安に思われる点です。
いわゆる「事故物件」とは、法律上の正式な用語ではありませんが、一般的にその物件で過去に自殺や殺人、あるいは火災による死亡などがあった「心理的瑕疵物件」を指します。
不動産の売主には、こうした心理的瑕疵について買主に告知する義務があります。
では、A様のお父様のように、ヒートショックが原因とみられる自然死や病死の場合はどうなるのでしょうか。

国土交通省が定めたガイドラインによると、老衰や病死などの「自然死」や、ご自宅の階段からの転落といった日常生活における「不慮の死」については、原則として買主への告知義務はないとされています。
したがって、今回のお父様のケースも法的な告知義務は発生しない可能性が高いです。
しかし、私たちはA様に「法的な義務はなくとも、買主様の心情を考慮すれば、人がお亡くなりになったという事実は、誠意をもって事前にお伝えするべきです」とお話しさせていただきました。

告知義務がないからといって、知っていて故意に告知をしないことでトラブルに発展する危険性もあります。
事実を正直に伝えることが、後のトラブルを防ぎ、結果的にスムーズな不動産売却に繋がるのです。

【まるごと買取パック】をご提案

私たちは、A様のおかれた状況と物件の状態を総合的に判断し、一般的な「仲介」による売却ではなく、弊社が直接物件を買い取る【まるごと買取パック】をご提案させていただきました。
その理由は以下の通りです。

  1. 建物が連棟式長屋住宅であること:連棟式住宅の売却は、建て替えや大規模なリフォームを行う際に、隣接する家の所有者の同意が必要になるなど、権利関係が複雑になりがちです。
    そのため、一般の買主からは敬遠され、売却が長期化するケースが少なくありません。
  2. 室内で人が亡くなっている事実:前述の通り、法的な告知義務はなくとも、この事実が買主の心理的な抵抗に繋がり、価格交渉や売却期間に影響を与える可能性があります。
  3. 室内の状況(残置物・汚れ・劣化):大量のゴミや家財道具(残置物)の処分には、多額の費用と時間がかかります。
    また、床の沈みや壁の汚れを修繕しないままでは、仲介での売却は極めて困難です。
  4. 雨漏りの存在:雨漏りは建物の構造に深刻なダメージを与えている可能性があり、買主が見つかったとしても、売却後に「契約不適合責任」を問われるリスクが高くなります。
    ※契約不適合責任については過去のブログでも紹介しております(下記ブログ)

これらの問題をA様ご自身が一つひとつクリアしていくのは、精神的にも時間的にも、そして金銭的にも大きな負担となります。
弊社の【まるごと買取パック】であれば、これらの問題をすべて弊社が引き継ぐ形で不動産を買い取らせていただきます。
つまり、A様はゴミの片付けも、雨漏りの補修も一切不要
現状のままの状態で物件を売却でき、さらに売却後の契約不適合責任も免責されます。

このご提案に、A様は
「仕事もあって忙しいですし、手間がかからないのであれば、それに越したことはありません」
とご納得くださり、お話を進めさせていただくことになりました。

大阪市の訳あり不動産・空き家買取は株式会社Go不動産へ

「人が室内で亡くなった」
「隣の家と壁がくっついている連棟長屋で売却が難しい」
「家がゴミ屋敷状態で片付けに困っている」「雨漏りを修繕する費用がない」

これらは、不動産売却において非常に深刻な悩みです。
しかし、諦める必要はありません。
株式会社Go不動産では、ご依頼者様やご家族が抱えるご事情を丁寧にヒアリングし、一人ひとりに最適な売却プランをご提案することを何よりも大切にしています。

今回のA様のケースのように、複雑な事情が絡み合う不動産であっても、専門家である私たちが介入することで、スムーズかつ円満な解決が可能です。
大阪市東成区をはじめ、大阪府内全域で不動産の売却、特に空き家や訳あり物件の買取りでお困りの方は、ぜひ一度、株式会社Go不動産にご相談ください。
売却相談や出張査定はすべて無料「0円」です。
もちろん、他社様との相見積もりも歓迎いたします。
お客様の不安に寄り添い、次の一歩を踏み出すお手伝いを全力でさせていただきます。


株式会社Go不動産について

株式会社Go不動産では、不動産仲介はもちろん、今回ご紹介したような直接買取りの業務を積極的に行っております。
ゴミ屋敷やセルフネグレクト状態の家、自殺や孤独死があった「訳あり物件」
長年放置してしまったご実家の空き家など、
あらゆる不動産の売却相談を承っております。

「最短2日で現金化」
「リフォーム・片付け一切不要」
「仲介手数料ゼロ」
上記3つを強みとし、お客様の手間と費用を最小限に抑えた不動産売却を実現します。

相続や遺言、身元保証などに携わる弁護士・司法書士・行政書士といった専門家の先生方からのご依頼も心より歓迎いたします。
私たちは、どのようなご事情を抱えた不動産にも真摯に向き合い、最善の解決策をご提案することをお約束します。
お困りの状況を、ぜひ私たちにご相談ください。

【このような「お困り不動産」の買取を強化しています!】

  • 心理的瑕疵物件:自殺、殺人、孤独死、事件、事故などが起きた物件
  • 物理的な問題を抱える物件:ゴミ屋敷、雨漏り、シロアリ被害、建物の傾きがある物件
  • 法律上の問題を抱える物件:再建築不可物件、セットバックが必要な物件
  • 権利関係が複雑な物件:相続登記未了、共有名義の物件、借地権・底地権、増築未登記の物件
  • その他特殊な事情を抱える物件:長屋・連棟式住宅、文化住宅、狭小住宅、市街化調整区域内の物件
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【空き家買取対応エリア】

  • 大阪府:大阪市24区、堺市7区をはじめ、府内全域に対応。
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  • その他近畿一円の不動産についても、お気軽にご相談ください。

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